介護業界に就職したけれど、業務に追われいつの間にか仕事にやりがいを感じなくなってしまうという問題が散見されます。まず、挙げられる理由として、業務量が多くゆっくりと相手と関わることができないということがあります。人員不足の現状では、少ない人数で多数の患者や利用者を見なければなりません。すると、一人一人に向き合うのではなく「何か問題が生じないように見張る」といった考えに陥りがちです。また、行わなければならない業務が多いため、一人できたらすぐ次の人というように流れ作業になってしまうのです。すると、対人の仕事はあるけれども相手のことを思いやる余裕がなくなってしまうのです。
他にも、患者や利用者から暴言を吐かれたり暴力的な行為を受けたりする機会が多くなると「なぜこんなことをされてまで続けられなくてはならないのだろうか」と思い詰めてしまいます。一度この考えをもってしまうと仕事にやりがいは見いだせなくなり、仕事自体が憂鬱になってしまうのです。この問題を解決していくには、まず職員一人一人の業務量を減らす必要があります。簡略化できる仕事は簡略化し、患者や利用者とゆっくりと向き合う時間を確保することで相手を思いやる余裕が出てきます。また、職員同士で悩みを打ち明ける関係を築くこと、協力し合う体制を整えることで一人で悩みを抱えることを防ぎます。仕事やりがいを持ち続けていくためには、職員の気持ちにもフォローをしていく必要があります。